そんなるかちゃんの声を無視して走って走って屋上を目指す。

ドンッ!!!!
途端に誰かとぶつかった。

『いたぁ……』
幸「って……え、大丈夫?怪我してない?……って、あゆ?大丈夫?」

へ……
こ、こここここ幸君?!

『へ……、あ、う、うん!!!!!!!!』

幸「ぶはっ……ははっはははっ!!普通そんな大きな声出す?くくっははっ!!!!やば、お腹痛いお腹痛いっあははははっ!!ヒー、ヒーふはっ」

『わ、笑いすぎっ』
倒れた私を笑いながら幸君は抱き起こしてくれた。

幸「お昼行くとこだったんだよね?」
『えと、はいっ』
幸「この先って事は屋上?」

こ、幸君と話せてるなんて……ダメダメ、うん。冷静にならなきゃ……っ

『う、うんっそうだよっ』
幸「へー?あそこ日当たりいいって有名だよね、にしてもあそこ誰も行かないんだよね。俺達も行く?蓮。」

蓮、『「は?」』

え、え、え、来るの?!
幸「え?いいでしょ?」

蓮「……おう。」

琉風「あゆー?」
あっ、るかちゃんっ

琉風「えーっと確か」

幸「一ノ瀬幸。よく遊んでた少年でーす。忘れないでよね」

結構真顔で幸君がそういった。
琉風「何?あゆの事ナンパでもしてんの?」

『ち、違うのっ走ってたら幸君にぶつかっちゃって、それでっ』

幸「そうそう。屋上俺らも行ってみたかったし行きたいなーって?」

琉風「ふーん。あゆ、行くよ。先行ってよ。」
『へっ…あ、うん!じゃ、じゃあまた後でねっ』

幸「うん、また後でね」