琉風
「あゆおはよ。」

親友のあゆが目の前に来た。
私の名前は前原あゆ。高校2年生の女子高生です。

『おはよ〜るかちゃん。』

るかちゃんはあゆの中学の時からの親友。優しくて、物言いもキッパリしてて、すっごく美人さんなんだぁ。


幸「おう!!行くぞーー!!」

校庭から聞こえる幸君の声。
高校二年生になって、初めて同じクラスになった。

サッカー少年ですっごくかっこよくて優しくて人気者。2階から校庭を見下ろす毎日聞こえる幸君の声と、笑い声。
幸君の声を聞く度にドキドキした。
普通の男の子じゃ感じない感情。

一目惚れだった。
るかちゃんと、蓮君と、幸君と、私と、中学の頃から一緒で。遊んだりはするけど、同じクラスになったことはなかった。

琉風「あゆ?」
はっ

『あ、う、うん?どうしたの??』
琉風「どうしたの、校庭なんか見て。」

琉風ちゃんが一緒に校庭の方を見ようとする。

『へっ……あっうわわわっ!!な、何も無いからっ!!』

琉風「……そう?何かあったら言ってよね?」

『あ……うん。るかちゃんは、好きな人とか……いる?』

琉風「え、あんたがそんな事聞くとは思ってなかったよ……。」

るかちゃんがビックリしてこっちをみてきた。え、え、そうかなぁ……?

っというかっ
『あゆもそれくらい聞くもんっ』
なんか子供扱いされてるみたいっ!

琉風「あはは、ごめんごめん。そうだねぇ……好きな人はいないかな。そういうあゆはどうなの?」

『へ……え、えと……いいいないよ?!』
琉風「いるんだ?正直に話さないとこちょこちょするぞ……?」


『は、は話します話します話します!!』

ジリジリと詰め寄ってくるるかちゃんに耐えきれなくなってそう答えた。

琉風「移動するよー。お昼食べよって誘いに来たんだし?」
『へ……あ、そっか!お昼だぁっ!!早く行こっ行こっ♪』

琉風「はいはい」