ひげを生やした男性を見た。


確かに若く見える。


「ちょっと刑事さん!」

「はーい?」

「私、窃盗犯人と疑われて困っているのです。」


この人が、あやしい人リストの人物だ!


「私は元警官です。警官を辞めて、今でもパトロールしています。だから、この街を見守りたくてウロウロしているんだ。あやしい人ではありません。」

「元警官ですか。」

「今は諸事情で仕事をしていない。でも刑事に戻りたいんだ。フリーポリスみたいな感じで、ボランティアとして、がんばっているんだ。窃盗事件の犯人じゃないんだ。」

「うーん。」

「県警本部で働いていた私だ。君は新人で知らないと思うが、上司なら私を知っているはず。呼んでこい。」


私は男性に頼まれて、年配の仲間警官を呼んだ。