たかが日記を。



そう思った。




せっかく戦争が終わったのに。



笑って、おかえりって、



言ってくれると思っていたのに。



待っていたのはみゆじゃなくて、




このノート1冊だけ。



なんでだよ。



なんで、こんなノート1冊を守って…



「もしかしたら、この日記がなければみゆは今ここにいたかもしれない。そもそも日記を書かずに逃げていれば……そう思うと、行き場のない恨みの対象になっていたのかもしれません。」



僕は日記をただ見つめた。