「ええ、聞きました。みゆちゃんのおばあ様から全部。毎日、机に向かって書いていたと。」 ハンカチで拭っても、止まらない涙に耐えきれず、先生は膝から崩れ落ちた。 僕は慌ててそれを支える。 「あと…少しだった。あと少しで戦争が終わったのに。」 「あんな八つ当たりな空爆で瓦礫の下敷きになるなんて……っ」