コンコン

「ういちゃーん、入るわよー。」

また、1日が始まる

いつものように看護師さんが来て、体温計を計って

朝食を食べて、16年間ずっとずっと同じことの繰り返し。

いいかげん、飽きた。

なんでこんなことするの?

私のことなんかほっといていいのに。

「ういちゃん、カーテン開けるわよ?」

『やめて!』

気づけばそう叫んでいた。

『開けなくていいですから。』

「そう。わかったわ。それじゃ、何かあったら呼んでね?」

私はそれに答えないでいた。

光のある世界なんかに行きたくない。

私には闇が合ってる。