またね。

でも、引き抜けた。良かった。

私はドアを開け看護師さんがいないのを確認すると

勢いよく病室を飛び出し全力疾走で中庭まで走った。

途中、他の患者さんたちが居てバレるかなと思ったけど

話に夢中でこっちには気づいてないみたいだった。

中庭まであと1歩手前ってとこで、

「ウイ?」

って声を掛けられた。

暗くてよく分からなかったけど、なんとなく誰だか分かった。

「お前、ウイだよな?どしたんだよ。そんな走って。
てか走って大丈夫なの?」

まさかここで誰かにバレるなんて思わなかった。

はぁ、はぁ、はぁ、荒い呼吸が続く私を

「おい、大丈夫か?」

って背中をさすってくれた。

『だ・・・いじょ・・・う・・・ぶ。はぁ、はぁ、はぁ。』

「全然大丈夫じゃないじゃん。とにかく病室戻ろ?」

私の背中を押して病院へ戻ろうとするキミ。

『いや、戻らない。戻りたくない。』

だんだん呼吸が整っていく。

落ち着いた私を待ってたのかキミが喋り出した。

「何か戻りたくない理由でもあんの?」

首を傾げて聞いてくるキミ。

「あ、てかその前に座る?疲れたっしょ?笑」

『う、うん。』