ふたりの彼女と、この出来事。(旧版)

「ミュージック・スタート!」

掛け声と共に音楽が響き始めた。と同時に輪になって集まってくる研究員たち。

「あーあー、それでは只今より、ここ近未来研究所でめぐり逢った二人の、永遠の契りを誓うセレモニーを、厳かに慎ましく執り行いたいと思います!」

と途端に喧しく鳴り響くクラッカー。

(…ホント、どこまでやるんだろう、この人たちは)

闇に浮かぶ一筋のライトの光の中、パンパンパンと派手にクラッカーが鳴り響いて、紙テープが舞い紙吹雪が降り注いできた。

「おいみんなこらっ、鳴らし過ぎるのは止めろっ!厳かに慎ましくって言ってるだろー」

「いいじゃないですか所長。賑やかにやりましょう賑やかに!」

「何を言うんだい本田君、」

とクラッカーが鳴り響く中で掛け合う所長と本田君の横から、広海君がニッと微笑みを浮かべて寄って来た。

「ほら何してるのよ、ボーッとしてないで横に並んであげたら?」

と背中を押してくる広海君。

「え、え?ミライの横に?」

う~んちょっと照れくさいな。

「ナニ照れてるのよ」

ってオイオイ。

「君こそナニそんなに乗り気なんだよ」

と突っつくと、広海君が顔をグイッと寄せてきた。