ふたりの彼女と、この出来事。(旧版)

(これって…)

研究所に初めて来た時の事を思い出した。あの時は確か、この布で覆われた円筒形の台座の中から改めてミライが現れて、そこで初めてロボットだと知らされたんだ。

「所長、何しようって言うんですか?」

「ウン、すぐにわかるよ…」

と何やら感慨深げに白い布の固まりを見上げる所長。

(何考えてるんだ?)

と、本田君たちがミライを連れて円筒形の台座の裏へと回り、暫くして合図を返された所長がパッとこっちを振り返った。

「さあ、これからまた、君とミライの新たな実験のスタートだ!」

と所長の声と同時にすべての照明が消え、スポットライトがカッと点されて暗闇の中に円筒形の形が浮かび上がり、掛けられていた布がバッと引き剥がされた。

(おぉ)

あの時と同じように、白い一筋の光の中に、微笑みを浮かべて真っ直ぐ前を見つめるミライの姿が現れた。とミライが、身に纏っていた白い布の肩口を手で掴んでギュッと力を込めた。

(?)

と次の瞬間、ミライが纏っていた布をバッと上へ放り上げた!

「えっ?!」

バババッと宙を舞う布の下から、ライトの光を浴びて輝くパールホワイトのドレスを着込んだミライが現れた!

「おおっ!」

と呆気に取られていると、横から広海君がサッとミライの頭にブーケを被せて、手に花束を持たせるじゃないか!

「まっ、まさかこれって!」

このシチュエーションはアレですか所長!

(やってくれますね…)

放心状態で立っている傍で、いつのまにか所長がノリノリでマイクを握り締めていた。