ふたりの彼女と、この出来事。(旧版)

「いやー、無理言ってワルイね平山くん」

「いーえ、これぐらいお安い御用ですよ、所長」

と所長に微笑んで返す平山さん。

(まさか、)

この二人が知り合いだったとは!

(身近な協力者ってのは平山さんの事だったんですか!)

全く予想外でしたよ、所長。

「さあ、行きましょう先生」

と平山さんが声を掛けて導いてくれた。

「…何だか、いつも迷惑かけてばかりで済みません」

ホント申し訳ないデス。

「いいのよ気にしないで。この前のお詫びのつもりだから」

とニコッと笑みを返してくれる平山さん。

(ありがたい事です)

部員たちのガードのお陰で、僕とミライは無事に実験室へと辿り着く事が出来た。