ふたりの彼女と、この出来事。(旧版)

「わかりました。先生、ミライを向こうでセーフモードに」

と所長に言われるまま、ミライを連れて円筒形の台座の上に立って、いつもの手順でセーフモードにした。

「これで内部にアクセス出来ます。まずはライブの映像を出しましょう」

と、ミライに繋いだパソコンの画面に生の映像が映ると、警察官がおおっと声を上げた。

「なるほど、これは確かに。凄い。納得しました」

とウンウン頷く警察官。どうやら目に映る生の映像を見て、ロボットだと確認したらしい。

「この子のデータも持って行かれますか?」

と所長の問い掛けに首を振る警察官。

「いえ、それには及びません。彼の、いや、あのロボットの事故前後のデータが取り出せたらご連絡下さい。くれぐれも改ざんはなさらないように」

とフッと口元を緩める警察官。

「ええ。お約束しますよ」

と答えた所長と握手を交わした警察官が、どうもと研究室から出て行った。と、扉がガチャンと閉まった所で、フーッと場の緊張感が緩んだ。