ふたりの彼女と、この出来事。(旧版)

 夏休みも終わりの最後の日曜日。所長たちが元の家に引っ越すという事で、ミライと一緒に手伝いに出かけた。広海君にも声を掛けたけど、重い物運べないしかえって足手纏いになるわと断られた。ま、確かにそうかもな。

「あ、おねえちゃんたちだぁ。いらっしゃーい」

「いらっちゃーい」

可愛らしいお出迎えを受けて中へと入る。

「やあ、グッドタイミング。閉じてあるダンボールからトラックに運んでくれないかな」

と所長がダンボールを抱えて出てきた。後ろから奥さんも遅れて現れて、ミライに声を掛けてきた。

「ミライさんは子供たちと遊んであげてくれる?」

「ええ」

と笑顔で女の子たちに手を差し出すミライ。

「あっそびましょー、あっそびましょー」

「あっちょびましょー、あっちょびましょー」

と可愛らしく歌声を上げ始めたふたりを、ミライが奥の部屋へと連れて行った。

「すっかりお姉さんねー」

「さばけるから助かるよ」

ヨイショと声を上げた所長と奥さんを手伝って、荷物運びに精を出した。