いよいよ今日は日曜日!


ダブルデートの日だよ。



なのに、私たち四人は千秋の家に集合していた。



「……テストなんて、滅んでしまえばいい」



机の上に置かれた参考書とにらめっこをしながら、麗ちゃんはそう言った。



そう。


学生である限り、逃げることのできないテストが、来週に迫っていた。



だから、遊園地デートは中止となり、うちで勉強会に変更された。



「花は賢いもんなー」


「千秋だって」



私はまだ見慣れない英単語を眺めながら、千秋に答える。


千秋はというと、ものの数分で飽きたらしく、うつ伏せになっていた。



「……わかんねえ」



そして、一番嫌そうだったのは、野澤君。



勉強が苦手みたいで、全然手が進んでない。



「野澤君、わからないところがあったら、聞いてね。そのために、みんなで勉強するんだし、みんなで解決しよう」



そう声かけると、野澤君は私に向かって拝み始めた。



「マジで花ちゃんが天使に見える……!」