今度は何だと見れば、今朝のプ〇キュア兄ちゃんが開いた窓枠に寄りかかって身を出していた。

「あぁ!  ……えっと」

 あれ、名前何だっけ。

「え、まさか俺忘れられてる?」

 肩を落とす彼にフォローをいれようと口を開くが、

「いや、プ〇キュアの人だってことはさすがに……」

「プ〇キュア? リョウスケお前、そんな趣味が……!?」

 思わぬ誤解をダイと、その他の友人たちにもさせてしまった。

「違う! 違うから!! おいー、ハスミ。お前のせいだぞ」

 いつもからいじられ役なのかな、リョウスケは必死に弁解しているけど聞き入れてもらえない。楽しそうにはしゃぐ彼らを眺めてから、もういなくなったケイの姿を追いかけるように廊下を見渡す。

 ……何よ、避けなくったっていいのに。むしろ、こっちが避ける方じゃない?

 だって、私はキスされて……

「ハスミちゃん、大丈夫!? 急に顔が赤くなってるけど」

 傍らにいたハルちゃんに首を振って大丈夫だと伝え、ダイとリョウスケの二人にも心配げな顔を向けられたけど、移動教室だからとその場を逃げた。