話している内に閉じていく瞼。そして、言い終わる前に彼の寝息が聞こえ始めていた。
「ほんと意味わかんないよ……ケイ?」
私も背もたれに寄りかかってケイの寝顔を盗み見る。
彼は完全に夢の世界に入ってしまったようで、頬をつついても反応がない。
暫く、そうやって彼を眺めて、彼の事を考える。
突然、告白してきたケイ。振った後もこうして私と関わろうとする変人……なんだけど、その真っ直ぐすぎる彼の気持ちに私はどう接すればいいかが分からない。
だって恋なんか知らないし、したいとも特に思わない。
ただ……
「ケイと一緒にいるのは楽しい。私は多分ケイが好き……恋愛的なものじゃなく、友達として……きっと」
これは彼にとって望んでいる言葉じゃないだろうな。
「ねぇ、ケイはどうして、そんなに私を想ってくれるの?」


