「私の一世一代の告白、受ける? 受けない? どっちか教えて」

 なるべく真剣さが伝わるように言って、ハルちゃんから少し距離をとり、向き合う……と、想像通りの顔で、ただ頷く彼女に思わず笑ってしまった。

 もはや悲しいのかというくらい眉を下げて、泣きじゃくるハルちゃん。

 自ら私に抱き付いてきたと思えば、言葉にならい声でわんわん泣く。

 つられて私も泣けてきて、私達は子供みたいに泣き喚いた。それこそ、犬の遠吠えみたいに。

 友達って難しい。

 距離感を一歩でも間違えると、その一歩のせいで関係がずれていく。踏み込み過ぎても、離れすぎてもいけないのだ。

 でも、ずれてしまった後だからこそ、より一歩近付けた気がする。

「ハルちゃん、お願いがあるの」

 ほとんど意味はないけど、涙を拭って彼女の肩に手を置き、顔を合わせる。ヒック、ヒックとしゃくり泣くハルちゃんは不思議そうに首を傾げる。

「今まであいつ等から送られてきたもの、全部見せて」

 悲痛に歪む表情。ハルちゃんが私から目をそらして「そんなもの、何も……」とはぐらかす。意外と強情だな。私も人のこと言えないかもだけど。