泣き顔なんか、見たくない



しばらくしてパンケーキを食べ終えただいちゃんはトイレに行って。


ひとりになったあたしは、冷めかけたアップルティーを一気に飲み干した。



…誕生日、会えないのかあ。



――ブーブー


カップを優しく置いたとき、だいちゃんが置いていったスマホがまた震えだした。


震え続けるスマホ。だけど、まだだいちゃんは帰ってこない。



なんとなく気になって、だいちゃんのスマホに手を伸ばした。



だけど、すぐにあたしは後悔した。



「……勝呂美和(すぐろみわ)…」



画面に表示されているのは女の人の名前。



い、いや、でも…。


サークル仲間かもしれないし、この人は今初めてだいちゃんに電話をかけてきて、さっきかけてきたのは本当にお母さんかもしれないし…。



その瞬間、バイブが収まり、画面が切り替わった。