泣き顔なんか、見たくない



「必ず埋め合わせはするからさ、ホントごめん」


「大丈夫だって、気にしないで?」


「…ごめん。ありがとう」



――ブーブー


だいちゃんに大丈夫だよ、の意味を込めて微笑んだとき、テーブルの上のスマホが震えた。


バイブはなかなか収まらず、震えるスマホをだいちゃんは手にとった。


でもだいちゃんは電話にはでなくて。そのうち、電話は切れてしまった。



「出なくてよかったの?」


「母さんからだから。あとで掛け直す」



ふたたびテーブルにスマホを置いて、食べかけのパンケーキを頬張るだいちゃん。



…なんか、かわいい。


前にかわいいって言ったら嬉しくないって言われたから、口には出さないけど。