だから、俺を見ろよ。



と、ひょこっと亜子が私の後ろから現れる。


「わあっ!あ、亜子!」


「え?どうしたの幸太そんなに驚いて」


と、亜子も突然の幸太の叫びに驚いている。


「あ、ちょっと幸太今情緒不安定でさ」


「え?なにそれ」


まったくこのバカは、情緒不安定という言葉も知らないのか。


まぁ説明もめんどくさいから、スルーする。


「まぁ、何でもないってことよ。それより、早く席ついた方が良いんじゃない?」


私は静かに教室に入ってきていた先生を指差して言う。


「「げっ」」


亜子と幸太の声が揃う。


「先生、そんなに影薄いかなぁ...」


先生は悲しそうに言う。


黒尾 久志先生。


まだ20代前半のピチピチの先生だ。


「そ、そんなことないですよ先生!」


「そうですよ!先生みたいなイケメンに気づかないはずないじゃないですか!」