「お前誰だ」

さっきまで腰が曲がっていたはずのおじさんの背筋はピンと伸びていて声も低くなってる

「ここラブホテルだよな?」

「だから休憩するだけって言ってんだろ?!」

「警察呼ぶぞ?」

「呼ぶ前に殺してやろうか?」

おじさんはカッターを取り出した。

「ヤッベ、逃げるぞ!」

男の子は自分の持っていたペットボトルを投げて私の手を引いて走った。