えー、なんてクスクス笑う藤堂


私の顔を覗き込んで「冷たくない?」だって




藤堂がろくでもない奴だってこと、私が1番知ってるもの

知ってて好きになるなんてありえないでしょっ





「しつこくまとわりつかれるのも嫌だけど、
冷たくされんのも嫌だなー」


「ちょっ、耳!やめてって…」





ふっ、と息を吹きかけられる


ハグだけって約束なのに何してるの、藤堂!





「へーぇ…耳ダメ?」


「ひゃ…っ、」





ちゅっと、耳にキスをする


自分の変な声に顔が赤くなった



こいつ…っ、本当に嫌い…!!





「っもう、離れて!」


「なんで?まだ2分残ってるのに」





楽しそうな声…ムカつくっ


手で押して離れようとしても、ぐっと腰を引き寄せられるしっ