1日10分、俺とハグをしよう



駅へと向かう道のど真ん中で、楽しそうに笑ってる藤堂


それから、右の手のひらを私に出した




「千紗のスマホ、ちょっと貸して」


「えぇ?なんで…」


「いーからいーから」




仕方なく渡すと慣れたように指を動かしてる


藤堂のスマホの中に、いったい何人の女の子の連絡先が入ってるんだろ…




…こんなにモテるのに、どうして彼女作らないのかな?


なんて、私には関係ないけどねっ




「はい、どーぞ」




返されたスマホ


ハッ…ま、まさか何かいじったりしてないでしょうね……って、





「いーでしょ。今度は俺とのツーショット」





ロック画面が、変わっていた


ど、どうして…