あの場所で、そう言われたことを思い出す
…うん。
アンタみたいなタイプ、正直苦手だったよ
絶対、仲良くなりたくないなって、思ったよ。
「(でもっ！)」
アンタが、
陸と別れたばかりの私のことを、気遣ってくれたり
誰よりも早く、私がケガしたってことに気づいたり
『おいで、千紗』
私の名前を呼んだり。
「っはぁ、着いた…」
目の前にある保健室の扉
ここにいなかったら、もうアンタがいる場所なんて分かんない。
扉に手をかける
ギュッと目をつぶった
…ねぇ、いつのまにかアンタのこと、好きになってたんだよ。
