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『藤堂、』


『…好き……』





普段はツンツンしてて、

俺のことなんか興味なさそうな千紗が、



顔を赤くして俺にすきって言った





「(…普通に、可愛かったんだけど…)」





誰もいない保健室


いつもの場所の窓枠に腕を組んでため息をつく




でも、俺は同じ"好き"を返せる自信なんかないわけで




だって、誰かを本気で好きになったこととかないし?

彼女っていうくくりも面倒だなって思ってたほどだし。




でもほら、俺だって男だから


そりゃ女の子と触れ合っていたいって思うもんでしょ




俺の場合関わってる女の子たちが、ちょっと、普通の奴らよりも多いだけ…