「…俺さ、」
口を開いた陸を首を傾けて見る
なに?って
そしたら今度は困ったように笑うの
「…ちーと、こうやって笑いながら話せて、すげー安心してる」
「え…」
「って、俺情けないな……忘れて!」
早歩きをする
私は慌てて陸の隣にいく
…安心してるって…そんなの、私だって同じだよ
まだ気まずさは残ってるけど、
それもだんだん消えていくんじゃないかなって、
思うよ。
「あのさ、試験が終わってからすぐに試合があるんだけど」
陸は、バスケ部で頑張ってる
藤堂みたいに、女の子と遊びまくってる人なんかじゃない
「……その試合、ちーに見に来てほしい」
一生懸命、打ち込めるものがある人

