伝わる陸の心臓の音は、

…私と同じでドキドキいってる





「…危なっかしいから、お前」





ボソッと小さく呟く声は、少し震えてた



確かに私、

…ドキドキしてる。




やっぱり藤堂の言う通り、陸のこと忘れられてなかったのかな…?


ねぇ、だってこんなに意識してるんだもん。



これって…そういうこと、なんだよね?





プシューっと、ドアが開く


やっと学校の最寄りに着いたみたい





「…さっきはありがと、助かった」





陸と並んでこうやって学校に行くのは、

かなり久しぶりだな…





「泣きそうな目で見てくるからビックリした」


「な、泣きそうって…」




別に泣きそうではなかったしっ

こ、困ってはいたけど…