「速水はさー、なんで陸部入ったの?」

「中学の時もそうだったからかな?
割といい成績残してたし。」

「それだけ?」

「それだけ。結城君は?」

「僕は、走ることが好きだから。僕、走ることしか能ないから。笑」

「そうだね笑」


でも、すごいなー。走るのが好き…か。


「すごいね、結城君。
私、趣味とかわかんないかも。」

「いや、僕は速水がすごいと思う。
それだけの理由で、あそこまで速い。
才能と、努力がないとだめでしょ。僕は、速水を尊敬する。」

「結城君に尊敬してもらえるとか、ほんと嬉しい。ありがと!!」


ほら、また。ふわって笑う結城君。

結城君の笑顔が、私は大好きです。


「あのさ、もうすぐ春休みだし、その…どっか、行かない?で、でー…と…。」

「ふふっ。うん!!行こう!!」


結城君、耳真っ赤。«好き»が募ります。