ついにデートの日になった。

気になる事はたくさんある。

でも、楽しもうと決めた。


もしかしたら―――最後かもしれないから。



「仁奈。お待たせ。」
笑顔の彼氏。

「大地、楽しもうね。」
頑張って笑顔で返す。

サクサクと雪の上を歩く。

大地の足跡大きいな、とか大地の手あったかいな、とかあぁ、やっぱりカッコイイなとか頭は大地の事でいっぱいになる。

最後かもしれない。
そう思うと涙があるれそうになる...。

それを必死に抑えて、私たちは歩き続ける。