きらい、大きらい




「わっ……」

「きゃっ……千夏!!」



慌てて芽衣が、ノートを放り投げて手を引っ張る。

けれどそのまま、私たちは階段を転げ落ちた。



散らばるノートの音と、私たちの声。

それらに通りがかった人々は驚き声を上げた。



「いたた……ごめん、芽衣。大丈夫?」



ぶつけた腕をさすりながら体を起こす。

するとバタバタと駆け足の音が近づいてくるのが聞こえた。



「芽衣、森口!大丈夫か!?」



その声とともに姿を現した青木先輩は、血相を変え私たちに駆け寄る。



「青木先輩?なんで……」

「廊下歩いてたらお前らの声が聞こえたから……って森口、お前膝擦りむいてる。保健室行くか?」

「だ、大丈夫です」

「本当か?無理すんなよ」



そう言いながら、彼は私の腕を引き立ち上がらせてくれる。

力強いその大きな手に、ドキ、と胸の音が聞こえた。



「いたた……」



続いて立ち上がった芽衣。

けれど足をくじいてしまったのか、痛そうに顔を歪ませる。