「どこいく?」



「ひとまず歩いてみるか」




「...あっ、お饅頭おいしそう!」



「「...え」」



朱里ちゃんの声に、日向くんと圭介くんが反応する。



多分、この言い方は「まだ食べるつもりなの?」という意味。



「相変わらず朱里はお菓子に関しては胃袋巨大だよな」



中野くんは自分の胸あたりにある朱里ちゃんの頭をポンポン叩きながらそう言う。



「よくわかってるわね、中野くん。
そこの男子2人、聞きなさい。女子はね、お菓子に対しては別腹なの」



花穂ちゃんが言い聞かせるように唱える。



確かに、男子ってあんまり食べないよね、お菓子。



「男子は饅頭いいから、女子で食べていいよ
俺ら待ってる」



日向くんの言葉に「わーい」と言いながら、お店に近づく女子。



「やっぱりおいしーい!」



モチモチしてて、味もしっかりしてる。



どこかに行った時に食べるものは、どれも美味しくなると思う。