さくら 咲け



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みんなが一生懸命好きな人に作る姿を見て、私は羨ましくなってしまったのかもしれない。



だって作ってる時、つい良太くんの顔が浮かんでる。



ダメだよ、考えちゃダメ。


頭でそれを命令しても、心は受け入れてくれない。



難しいな。恋愛って難しい。


どうすればいいのか分かんなくなる。


どうしようもなく不安になったり。



良太くん、あなたはまだ私のことを好きでいてくれてますか?



私が話しかけたら、笑顔で迎えてくれるかな。



好きです。


良太くんが好きです。



友達として。



尊敬してます。



こんな私を好きになってくれたのは、良太くんだけだから。



告白の返事、まだ出来ないけど。



良太くんの事を想いながら、良太くんに贈ることが出来ないマフラーを編むよ。



良太くん、これだけはわかっててくれるといいな。


私の心はとっくのとうに、圭介くんじゃなくて良太くんに向いてること。


声に出すことは出来ないけど、いつかこの上手く表せない想いを伝えたいな。