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「さて麻奈ちゃん、話してもらいましょうか」



沙奈以外にもいる、私の異変に気付く人。約2名。


その2人は、今私の向かいにいる。



今話し始めた花穂ちゃんと



「何かあったの?」



心配そうに聞いてくる朱里ちゃん。



「うん...」



「今度は何?
沙奈ちゃんと圭介くんのことで喧嘩した?」



「いや、私圭介くんには振られてるから沙奈と喧嘩することなんてないんだけど...」



「やっぱ別れろ!みたいな事になったのかなって」



ピシッと人差し指を立てて上に突き出す花穂ちゃん。



「それはないから!」



流石にそれはないよ、花穂ちゃん...。



「じゃあ麻奈ちゃん、本当に何があったの?」



「...良太くんに、告白された。」



「...ほほう」



「へぇ!どんな感じ?」



2人とも思ってたより落ち着いてるね。



「いや、それはちょっと...」



「どうして?」



「セリフがちょっと...恥ずかしいっていうか...」



あのセリフを自分で言うのはちょっと...心臓がもたない...かな。



「ほほーう?
聞きたいなぁ」



完全にいじる体制の花穂ちゃん。



「私も聞きたーい!」



朱里ちゃんは純粋な興味だね。



「...圭介じゃなくて俺を好きになってって......」



あああ、顔から火が出そう。



なんで良太くんは平然と言ったの。



「へぇ~、結構カッコいいこと言うのね、彼」



関心してる場合じゃないでしょ!



「ねーそんな告白されてみたいなぁ~」



「も、もうやめてぇぇ!」






盛大に私をからかってやっと花穂ちゃんが落ち着いた。


もー、花穂ちゃんは人をいじる時にすごく楽しそうだよなぁ。



「まぁひとまず、麻奈ちゃんが思ったよりも元気そうでよかった」



「うん」



「まあ、返事をどっちにするかは麻奈ちゃんが考えることだから。

よく考えなね」