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朝は2人で学校に行く。



まぁ、教室に着いてからは行動はバラバラだけど。



「じゃあ、またお昼にね!」



沙奈がこう言ってお互いの教室に入る。



席について間もなく、私の席に佐藤くんが来た。



「おはよう金井さん。昨日妹さん大丈夫だった?
なんか良太が珍しくへこんでたんだけど。」



どうやら私たちがラウンジを出た後からずっとへこんでたらしい。



教室に戻ってからも沙奈からはガン無視されてたとか。


それはまぁ...へこむよね。



「大丈夫だと思うよ?沙奈も怒ってたと言えば怒ってたけど、すぐ機嫌治ったし。

多分教室では良太くんの方がいたから意地張って無視してたんだと思うんだ。

だから、もう気にする必要はないと思う。」



私の言葉を聞いた佐藤くんは、ホッとしたようにふわりと笑って



「そっか、よかった」



と言った。その笑顔の破壊力と言ったら。



私の心臓持っていかれたかと思った。



いい笑顔すぎて血管全部切れたかと思った。



びっっくりしたぁ。
もしかして佐藤くん、ブラコンなのかな。



てゆか、イケメンすごい。



「私、手、洗ってくるね」



佐藤くんの笑顔を見て一瞬にしてかいてしまった手汗を取るために席を立った。