浩二さん、ちょっと焦って、下着をカゴに戻します。

「な、何か‥」

「ええ、ちょっとお聞きしたいのですが‥」


黒服の男の話によると、お嬢様の可愛いがっている猫が外出して、この近所にいるらしい‥そうなんですが‥


男の名はピエール。
見た感じでは、ユダヤ系、浩二とは年も近いか?しかし、頭髪が無い。でも、日本語がうまい。
ちょっと微妙。


彼の話によると、猫は度々、外出するとのこと。
お嬢様は楽しんでいるらしいが‥
ピエールは、その度大変だと言う。


洗濯物を掛け終わり、家の中へピエールを招き入れた。


「ん‥、お、ゼウス!やっぱりそうか、ここにいたのか‥」

「へ~、ゼウスって言うんだ~」

「浩二さん、この猫を抱けますか?」

「え?そりゃ、まぁ‥」


浩二さん、猫をヒョイと抱えています。猫は、抵抗する様子もありません

「え?うーん‥
そうか‥この人が‥」