真古晶。桜庭高校2年1組の生徒である。
成績優秀、スポーツ万能、柔道3段、という優等生。
性格も至って真面目で明るく、基本的に人に好かれやすいタイプだ。

欠点と言えば、必ず1日のうちどこかの授業で爆睡してしまうことだろう。

その理由は彼女の仕事(といってもほぼ無償)にある。

晶は、現役高校生探偵なのだ。


半年ほど前旅行先でちょっとした事件に巻き込まれ、それをとある少年と共に解決したことがきっかけで、警察の中では有名になってしまったのだ。

その上、娘をほめられ調子に乗った警察のお偉いさんである父親に依頼された事件を次々と2人で解決していったため、今では一般人からでさえ依頼がくるようになった。


もともと正義感の強い晶としては頼られる事は嬉しいのだが、おかげで高校生らしい青春を送れていない。
それにはどうしても不満がある。

気が付いたら、同性はもちろん、年下の異性からも「かっこいい!!」「素敵です!!」と言われ、かなりのファンができてしまった。

毎朝くつばこを開けるたびに、嬉しいような若干迷惑なような、不思議な感情を持つのだった。