「初めまして、真古晶です」
「守村響です」
「晶ちゃんに響君。無理言ってごめんなさいね」
あんまり申し訳なさそうにするものだら、晶は慌てて手を降った。
「いえ、そんな…お役に立てるか、わかりませんし…」
何慌ててんだか―――
晶を軽く見た後、香恵に目を向ける。
「正直なとこ、俺等は何をすれば良いんですか?探偵といっても高校生何です。
妙な追跡とか、法律スレスレの個人情報捜査も出来ませんよ」
あえてはっきりと事実を述べる。
後から、色々文句を言われるのはまっぴらゴメンだ。
「わかってます。
そんな詳しく彼や北宮さんの事を調べてもらおうとは思ってません」
「じゃあ何をすれば?」
「2人と私の会話を聞いていてほしいんです…よければ、2人とも話してもらいたいと…」
「ちょっと待ってください」
香恵の言葉をさえぎる晶。
「いくら何でも、見知らぬ高校生が会話を近くで盗み聞きしてたら怪しいと思われます。ましてや、話すなんて…」
「ご心配には及びません」
きっぱりと言う。
「彼、お2人に興味があるようですから…」


