基本的に放任主義なのに珍しいなぁ...と思い歩いているともう着いていた様だ。

コンコン

「お父様失礼します。」

そう言い、部屋に入るとお父様が椅子に座って私の事を見つめていた。

『あぁ、よく来たなアイリス。』

「...呼ばれましたからね!」
折角気持ちよく眠っていたというのにね...

『まぁまぁ、いきなりだけど王太子の婚約者になったから。』

へ?今何て....?
私の聞き間違いで無ければ王太子の婚約者?

「嘘でしょ!?お父様!」
王太子と言えば冷酷な悪徳非道なクリストフ様だよね...?

『残念ながらなぁ....』
酷い。酷すぎる!
自分は大恋愛の末にお母様と結婚しておいて...娘の事はどうでもいいの!?

__ってお父様も何だかんだで私達家族の事を大切にしているしね。

いざとなればあの手があるし、ね?