その頃、副長室に着いた繚は、襖の前でウロウロしていた。



部屋への入り方が分からないからだ。



繚(ど、どうしよう。どうやって入ればいいの?これ、普通に開けていいものなの?それとも、名前呼ぶ?ああ、もう分かんな〜い!)



繚があれこれ考えていると.....



土方「おい!早く入ってこい!!」



土方の怒号がとんできた。



繚『ひっ!すみません!今、入ります!』



スっ。



うわ、雰囲気が...



部屋の中に入ると、ただならぬ雰囲気が漂っていた。



近藤さんと土方さん、2人だけなのに自分が来るまでこんな雰囲気でいたの!?



う〜、なんか緊張してきた...!



近藤「繚さん、わざわざすまないね。あ、座って。」



繚『ありがとうございます。お呼びのご用件は何ですか?』



土方「ああ。そのことだが、お前未来から来たと言ったよな?」



繚『はい、そうですけど。それが何か?』



土方「そのこと黙っとけよ。お前が話した時にいた奴ら以外には。」



繚『そんなことは分かっていますよ。』



話ってこれ?



なんだ。そんなの分かりきっていることなのに。



緊張して損した。



土方「あ、あと芹沢鴨って知ってるよな?もう一人の局長だ。あの人には、何があっても近づくんじゃねぇぞ」



芹沢鴨...?



もしかして、暗殺される人?



てか、いるんだ...。



あ、芹沢鴨って、学校でめっちゃ悪い人だったって勉強した気がする。



繚『...わかりました。』



「わしが何だって?」



突然現れた人によって、部屋の空気が更に重くなった。



土方「!?.....芹沢さん。今日はどうしたんです?」



なんと、現れた人はもう一人の局長の芹沢鴨だった。