土方「よし。じゃあ、解散だ。」
土方さんは、パンパンと手を叩いてそう言った。
その言葉を聞いたみんなは、ゾロゾロと自分の部屋に戻っていった。
部屋には、近藤さんと土方さん、そして自分の3人だけになった。
土方「で、岸辺。」
繚『はい。』
土方「お前には男装をしてもらう。」
繚『.....え?』
なんで?自分は女中でしょ?わざわざ男装しなくても良くない?
近藤「まあ、いろいろと思うことはあると思うが、きみのためでもあるんだよ。」
近藤「今、繚さんは男物の袴を着ている。なのに隊士たちが可愛い、襲いたいと噂している。で、実は女でしたってなったらほんとに襲われかねない。だから、男装をして生活をした方がまだ安心、ということになる。」
へぇー、理由は分かった。
けど.....
繚『自分、女です。』
土方「お前は襲われてえのか。」
繚『いや全く。』
土方「なら、ごちゃごちゃ言わずにそうしとけってんだ。」
...なんで、そんなに上から目線なんだ。
繚『はぁ、分かりました。
男装して男の振りをすればいいんですよね。』
近藤「女子なのにすまないね。袴は、平助のを借りなさい。確か、平助の子どもの時のが丁度いいはずだ。」
繚『はい、ありがとうございます。
では、自分はこれで失礼します。』

