手が震えていて、なかなか画面をタッチ出来なかったけれど、 宙太くんに電話した。
コールが鳴り止んだ時、胸にたまっていたものが全て口から出てきそうになって必死に胸をさすり、押さえ込んだ。
「もしもし、宙太くん?…私…」
「アオハル、俺から言いたいことはただ1つ」
宙太くんが唾を飲み込む音がした。
「アオハルには絶対言うなって言ってたんだけど…入院してるんだ、アイツ。クリスマスに事故って今も病院にいる」
「えっ…」
私は言葉を失った。
聞きたいことは山ほどある。
やらなきゃならないこともわかってる。
でも、声にならなかった。
苦しくて、
苦しくて、
苦しくて、
私は自分から切り出せなかった。
宙太くんは優しい口調で言った。
「お前らが出会った病院、B棟302号室にいる」
「わかった…ごめん…―――ありがと…」
「その言葉、俺じゃない。アイツに言ってやれよ。きっと…ずっと…待ってる」
午後4時14分6秒。
アスファルトを照らすオレンジ色の夕日がまぶしかった。
コールが鳴り止んだ時、胸にたまっていたものが全て口から出てきそうになって必死に胸をさすり、押さえ込んだ。
「もしもし、宙太くん?…私…」
「アオハル、俺から言いたいことはただ1つ」
宙太くんが唾を飲み込む音がした。
「アオハルには絶対言うなって言ってたんだけど…入院してるんだ、アイツ。クリスマスに事故って今も病院にいる」
「えっ…」
私は言葉を失った。
聞きたいことは山ほどある。
やらなきゃならないこともわかってる。
でも、声にならなかった。
苦しくて、
苦しくて、
苦しくて、
私は自分から切り出せなかった。
宙太くんは優しい口調で言った。
「お前らが出会った病院、B棟302号室にいる」
「わかった…ごめん…―――ありがと…」
「その言葉、俺じゃない。アイツに言ってやれよ。きっと…ずっと…待ってる」
午後4時14分6秒。
アスファルトを照らすオレンジ色の夕日がまぶしかった。



