イノセント

はあ、とため息をつく。苛立ちというよりも覚悟を決めたような感じだ。

「俺も、ずっと…多分、中学の時から…………好きだ。」


ふんわりと笑って、抱き寄せられる。
駅のホームで私は何をしてるんだろう、とふと我に返るけど、流石は都会から少し離れているだけある。
電車は一時間に一本しかこないし、ホームには人っ子ひとりいない。


「…お前、なんか考え事してるだろ」
「し、してないよ」

咄嗟に嘘をつくと、ぱちんとデコピンをされる。痛い。
…夢じゃないんだなぁ。額を押さえながら、これは現実なんだと痛みで理解する。