「中学の時、くくってなかったよな」
「……あ、これ?」


こちらを見ている金内くんにポニーテールを指差して問うと、金内くんはコクリと頷いた。

確かに中学の頃は早起きが出来なくてくくらないでいたけど、まさか金内くんが気づいてるなんて。


「よくわかったね。中学で金内くんと話したこと、ほとんどないよね?」
「ああ。でも3年間一緒だったろ」


確かにそうだけど、同じく3年間一緒の松山くんが途中で金髪に変わっていたのを、私は気づけなかったよ。
金内くんは案外人たらしなのかもしれない。