支社長は取り扱い要注意！

お父さん…もしダメだと言われてしまったら、まひるは立ち直れないと思います。

そう思いながら咀嚼する支社長を見つめていたら、
「――んっ？」

支社長は何かに気づいたと言うように声をあげた。

「えっ？」

何か問題があったんですか？

支社長はもう１度スプーンでオムライスをすくうと、口に入れた。

えっと…これは、どう言うことなのでしょうか？

そう思いながら支社長を見つめていたら、彼はモクモクと食べ進めてあっという間にオムライスを完食してしまった。

「し、支社長…？」

その様子に声をかけたら、
「美味い…」

支社長が言った。

「えっ…？」

「まさか、この年齢になってそれ以上のオムライスにめぐりあえるとは思ってもみなかった」

支社長はそう言って、わたしに視線を向けた。