「えー次は《姫》こと、小林亜由美の友達
私高畑芽依が暴露しちゃいます!
あ、実は私、前作の秘密の糸にもちょこーっと出てます〜
秘密の糸では、
おっと!番宣してしまう所でした★
では、話しまーす!」
❴それは、小林亜由美の秘密を知ったあの学校の帰り道の事❵
小林亜由美はウチの学校に転入してきた。
「じゃあ、小林さんあっちの席について」
お姫様カットをしている彼女は本当に時代をタイムスリップしてきたみたいだった。
容姿端麗、秀才、とにかく全てが素敵だった。
学校帰り、私は小林を後ろから見かけた。
(あ、小林さんだ…何か聴いてる?)
小林さんは何かを聴いて歩いていた。
その時
カシャン
小林さんの鞄からスマホが落ちた。
(あ、スマホ落とした…。拾ってあげよ…。)
拾った時、私はそスマホの画面を見た。
(これ…。イケメン安土??)
(ま、いーや。早く届けよ)
私は小林さんの肩を叩いた。
小林さんはイヤホンを外した。
「小林さん、スマホ落としたよ」
その時小林さんの顔はひきづっていた
(何だろう……?)
「…中見られました?」
「あ、うん…イケメン安土だよね?それ…」
(正直ちょっとびっくりしたけど…)
その時小林さんの顔が、明るくなった。
「高畑さんもご存知なのですね!?」
私を見る小林さんの目は少女のようにキラキラしていた。
「う、うん…。」
「では、お仲間ですね♡」
(え…仲間?)
「高畑さんはどのキャラがお好きですの!?
信長様??家康様!?光秀様!?私は…」
「いや、あの…」
(ちょっと待ってー!)
「ごめん!名前は聞いたことあるんだけど、キャラの名前では知らないの!!」
「…まあ、そうなんですね…。」
(うっ…悪いことしちゃった…。)
「ごめんなさい私、お仲間が出来たと思い嬉しくて…」
「う、ううん!こっちこそごめんね…。」
私は話題を変えた。
「あ、もちろん男子には興味あるんだよね!」
「やだあ〜高畑さんったら、そんな訳ないじゃないですか〜」
「…え?」
「で、でも!男子にきゃあきゃあ言われてるとき
普通に話してるよね?」
「話はしまいますけど、興味はないです。
私は誰ともお付き合いしないので…」
(…え、)
その時、小林さんはスマホの待ち受けを見せてきた。
「イケメン安土だよね」
「ええ」
「…で?」
「私は、秀吉様にしか興味ありませんから」
(…はい?)
「……」
「高畑さん?」
「あ、ごめんフリーズしちゃった。」
「そうなのですね」
「男性に話し掛けられても、私秀吉様と思うようにしてますの」
(男子…かわいそう…)
「あ、あの間違ってたらごめんね…?」
「はい」
「その髪型って、このゲーム関係してる?」
「よく、お気づきで!」
(いや、そんな平安時代の姫みたいな髪型してるのあなただけだからね…)
「これは、茶々様の髪型を真似していますの」
(茶々様…?ああ、見たことある…)
「あれ、でも…普通ならゲームプレイヤーの主人公の髪型にしない?何で茶々様?」
「だって、それでは秀吉様に失礼ではありませんか!」
(…茶々様はいいんだ。)
…仲間できるといいね」
「はい♡」
もうお気づきでしょうが、
《姫》こと、小林亜由美の素顔は
イケメン安土だけの秀吉様だけを愛する、
残念美女なのです。
(どんまい…男子)