「夢!」


お店に行ってから二週間後。

撮影が行われた。


「ほんとにありがとう!僕も店長も大満足だよ」

「ほんとに?ふふ、良かった」


白と黒のボーダーの半袖のスウェットの中に白の襟付きシャツを重ね着させて、先輩がオススメしてたレイヤードに挑戦してみた。

ボトムスはデニムのワイドパンツ。

いくつかダメージが入っていて若者も着やすいものを選んだ。

靴は黒のスニーカー。

キャップをクラッチバッグを青にすることでコーデのワンポイントと統一感を出した。


「僕と彼、イメージ全然違うのに、僕の好みどストライクだよ」


撮影中のモデルさんをキラキラした目で見つめて望くんが言った。


「いいな、あんなコーデ僕も着たくなっちゃった。夢に専属でコーディネートしてほしいくらいだよ」

「じゃあそうしようよ」


とめられなかった。

私の夢を。