Hope Your Dream

涙が出そうになった。

また、クラクションが鳴る。

ああ、たぶん私に早く出ろって言ってるのかな。

自意識過剰なことは自覚してる。それでもこう思わないとお店から出ようと思えないし、今すぐにでも涙が出てきそうだったから、仕方なかった。


「……ごめんなさい」


なんに対しての謝りだろうか、と東さんは首を傾げた。


「帰ります」

「……だめ」

「……え?」


敬語が抜けた。

私と同じ目線まで屈んで、こう言った。


「泣きそうなんだもん。放っておけないでしょ?」


その笑顔で、笑わないでほしい。


「泣き、ません」

「ここでは、我慢しなくていいんだよ。服しかないところだし」


ポタッと床が濡れる。


「よしよし」


その温かい手で、背中を触らないでほしい。