「夢です」


ゆっくり打ち込んで、深く息を吐いた。

メールというのがこんなにも緊張するものなんて、とちょっと笑った。


「ううん、嬉しかったよ。ありがとう。」


お礼を直接、言えたら良かった。


「データの確認、了解しました。明日の深夜ごろになりそうだけど、お店行くね。」


あんなにお店に行きたくなかったのに、今はもの凄く楽しみだ。


「会いたい。」


無意識に打った一文を消して、送信する。

深夜だから返信はこなかった。

でもそのあとにベッドに入ると、すぐに眠れた。

無機質なアラーム音で目覚める。

昨日、いい気持ちで寝れたからか、心なしか天気も予報より三割り増しほど良く見えた。

クローゼットから、お気に入りの花柄のスカートを出す。

膝上だけど、今日くらい良いよね。