「そうですか」


塚原さんが目を伏せた。

はい、おっけー!とカメラマンさんが声を出す。

望くんは少し微笑んで、パソコンに映し出されてる写真を見ている。

満足気な顔でその写真を見ていたカメラマンさんが私を見て、目を見開いた。


「君」

「……私?」

「そう君。君も撮ってみない?」

「え?」


カメラマンさんの手はしっかり私に向けられていて、店長さんに助けを求めることもできなかった。


「え、なんで」

「君、いい才能持ってると思うんだよね。スタイルいいし、美人だとかよく言われない?」

「いや、言われないですけど……」

「まあそう言わずにさ。いいじゃん、撮ってみない?」

「やめてください」


低い声が、私の鼓膜を震わせた。