赤のポロシャツをイメージされた、Aラインのワンピースに白のスニーカー。

緩くハーフアップにして、結び目は子供っぽいヘアゴムをつけた。


「……最近」


塚原さんが重そうに口を開いた。


「はい」

「望が、元気ないんですよ」

「……そうなんですか」


望くんはまだ、カメラの前でポージングをとっている。

長い手足と小さな顔。

抜群のプロポーションに、カメラマンさんも休む暇なくシャッターをきっている。


「夢さんなら、なんかご存知かなと思って。知りませんか?」


私が関係していると思いたかった。


「……知らない、ですね」


でもそれを言う勇気が、私にはなかった。