「あ、あの」
「え?あ、はい」
誰かが後ろから声をかけてくる。
「これ、落としませんでした?」
「……え、私のだ。ごめんなさい、ありがとうございます」
「いえ。じゃあ」
彼の手には私の携帯が乗せられていた。
この喧騒の中だからか携帯を落としても気づかなかった。
ロック画面には先輩からのメッセージが数件届いてて、渡してくれた彼の苦笑いの意味がわかった。
「早く来な、か……」
集中してるときに人影が動いたらすぐさま反応して邪魔だと言うくせに。
心は反感を持っているが、足は正直に速くなる。
私が横断歩道を渡りきった直後、赤に変わり、車の走行音が街をいっぱいにした。
ピアスが風に揺られる。
生ぬるい風が耳から頬にかけて撫でていくのが、妙に気持ち悪かった。
「え?あ、はい」
誰かが後ろから声をかけてくる。
「これ、落としませんでした?」
「……え、私のだ。ごめんなさい、ありがとうございます」
「いえ。じゃあ」
彼の手には私の携帯が乗せられていた。
この喧騒の中だからか携帯を落としても気づかなかった。
ロック画面には先輩からのメッセージが数件届いてて、渡してくれた彼の苦笑いの意味がわかった。
「早く来な、か……」
集中してるときに人影が動いたらすぐさま反応して邪魔だと言うくせに。
心は反感を持っているが、足は正直に速くなる。
私が横断歩道を渡りきった直後、赤に変わり、車の走行音が街をいっぱいにした。
ピアスが風に揺られる。
生ぬるい風が耳から頬にかけて撫でていくのが、妙に気持ち悪かった。

